ボク一人だとまず買わないものに地域限定食品というのがある。静岡でいえば「おでん」なら疲れたお父さんにはもってこいの代物だが、カップラーメンに至っては普段でも滅多に口にしないし、買っても家族の要望に応える形である。そのために今回のカップラーメンも家人の買い求めたもの。場所は静岡県沼津市のサークルKというコンビニ。魚市場に向かう道すがらボクが梅のお握りを買っている間に既に家人はこれを6つ抱えてレジに並んでいた。
その1個だけを分けていただき慌ただしい日のお昼ご飯に食べた。改めて考えてみると、この手の具材、スープ、チャーシューなどがバラバラに入っているなんて面倒なカップラーメンは嫌いなのであった。時間がないから食べているのに、まず麺以外のものを取りだして、具材、粉末スープを入れて熱湯をそそぐ、そして4分待ち、今度はもう一種類の液体スープを加えて、チャーシューをのせるなんて「やってられないのだ」。それでも我慢して出来上がったものは確かにカップヌードルよりはうまい。
驚いたことにスープは下手な中華料理店よりうまいし、麺も鹹水少な目の白っぽいストレートなものでこれもいい。でも278円ってカップラーメンでは高くないだろうか? これなら八王子ラーメンの名店が400円なのだから無理しても自転車をこいで食いに行く方がいいな。
と、改めて「どうしてこんなもの静岡で買ったんだろう?」と家人に聞いてみた。すると地域限定が好きなのもあるが、静岡で暮らしたことがあり、テレビ静岡が好きだったのだという。カップラーメンをテレビ局が作っているんだとビックリして、新しいカップラーメンを取りだしてみると。「くさデカ」というのはテレビ静岡の番組なのだ。そこで県内のラーメンランキングをつのりその一位になったのが浜松市の「ラーメン竜」と言う店。その店のラーメンを東洋水産、サークルKと組みカップラーメンで再現したものなのだという。
これは面白い企画である。テレビ静岡がコンビニとコラボレーションするのも悪くはない。でもここでちょっとだけテレビ静岡にお願いしたいのは、できればコンビニではなく個人商店だけで売るとかして疲弊している街の活性に繋げたらもっとよかったと言うこと。今時、地域の商店を押し倒すように増殖しているコンビニと繋がっても「どこでもやっている在り来たりのこと」だろう。地方テレビ局ならもっと地域のことも考えろ! と言いたいね。
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