豆腐図鑑の最近のブログ記事



脇町横倉というのはまことに山深い。
脇町は古くより吉野川の左岸に栄えた町。
うだつの上がる町として有名だが、その市街地からかなり香川県よりに入って横倉の地はあるようだ。

ここでいつ頃から豆腐が作られるようになったのかは、わからないが今回のものは比較的古くから見られる真四角のもので、へそがある。
味わいは素朴、かつほどよい大豆の旨味があって、硬いところが私好み。
切らないで箸で崩しながら頬張ってうまい。
しかも後味が軽い。

酒の肴にも最適な鄙の豆腐。
徳島県の山間部の豆腐なれど逸品なのである。

中山律子 徳島県美馬市脇町字横倉254の2

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 まずはブランド名に拍手を送りたい。うまい! としか言いようがない。でも反対にパッケージは面白いけど、うまそうには見えない。鳴門キョーエイ(徳島でマルナカと勢力を二分するスーパー)の店内で、一瞬、このうるさいパッケージに手に取ることを躊躇させられた。でも手が伸びてよかったなーー。この平凡ななんの工夫もないパック入りの豆腐が非常にうまい。

 今流行の「甘味」を前面に押し出した豆腐ではなく、大豆の旨味が生きている。しかも食べていてとても後味がいい、旨さの余韻が心地よい。これなら毎日食べても飽きないだろう。豆腐でご飯を食べるのが大好きなボクにとって朝ご飯にあると幸せな豆腐だ。東京のスーパーにも出して欲しい。

 豆腐の形態から徳島の地のものではない。ホームページを見ると京都で修業した創業者が始めたと言うこと。だから豆腐の基本的な味わいは京風ということか。ととと、もうひとつ気がついたのが、創業が平成3年(元号は嫌いだ)ということは太子屋というのはまだ若々しい会社ということになる。しかも大阪を含めて支店が10以上もある。東京に「うず潮とうふ」を見るのも間近かも知れない。

徳島県鳴門市撫養町小桑島字前浜244-1
http://www.tv-naruto.ne.jp/taishiya/index.html

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 神保町界隈に親しんで30年以上となる。まあその変ぼうぶりは見た目以上のものがあるのだ。とにかく個人商店が消滅し、チェーン店ばかりになってしまっている。その昔には路地裏には子供が遊び、どこかしら下町に似た雰囲気があった。でも今や、たぶん戦前からの町っ子はいなくなってしまって、ここに暮らすひともわずかだろう。
 そんな神保町に豆腐屋が残るなんて奇跡に近い。
 神保町の水道橋寄りの一角。やや寂しい街角には高齢者センター、愛全公園、周恩来の碑(これなんだろう)、意外に古いビルや個人商店が残る。そこにあるのが『新星食品』である。まあビルが所狭しと建ち、無機質に変ぼうする神保町にあってまるで取り残されたように残る二階屋の古めかしい建物。

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 ここで豆腐を買うのは初めてではない。でも、ここで豆腐を買いもとめたのが何十年前のことなのか思い出せないくらい昔々のことだ。それで初めて豆腐を買うかの如く豆腐160円2丁を求める。東京の古い豆腐屋らしく絹ごし豆腐がないのがとてもいいのである。
 この豆腐、まあ味わいは平凡なのだが、神保町に唯一残るものであると思うと感慨深い。

新星食品株式会社 東京都千代田区神田神保町2丁目20

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 北千住を無駄歩きした。そんな町歩きをしていて店を見るだけで、「ここは間違いなく良い店だ」と思えるときがあるが、ここもまさにそんな店。いかにもうまそうな豆腐屋があって、初めての店なので1丁だけ買って、そして後悔した。
 それでなんどか豆腐を買ってしまっているのだが、ハズレがない。まことに大豆の風味、甘味があってうまい。
 他にもうまそうながんもどきや豆腐のメンチカツ、お総菜なども売っている。こんどはもっといろいろ買ってこよう。

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トウフショップ むさしや
http://www.senjyu-tofu.com/

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 岩手銀河プラザで買ったもの。あまりに旅に出られない寂しい日々を地納豆を買うことで購ってしまっている。
 パッケージには雪国の「わらし」、そこに丸大のマークとなかなか地納豆として情緒がある。
 中身の方も岩手産の大豆の味わいが生きていて、とてもうまい。

岩手県盛岡市愛宕町2-42

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 千葉県館山市那古は那古観音を中心に細長い商店街が続いている。やや寂れてしまっているが、なんだか懐かしいところである。そこから127号線に抜けようとして目に飛び込んできたのが『栃木屋豆腐店』である。豆腐屋であることは店の腰まである白いタイルでわかるだけ。あとはよくみると「おとうふ」の幟が見える。店先にオバサンが豆腐を買い求めるべく立っている。思わずUターンする。
 狭い入り口をはいるとおじいさんが店番をしている。ここには絹ごし豆腐はなく、木綿の1種のみ。それをがさがさと新聞紙にくるんでくれる。その味わいは平凡だけれど、この海辺の町で海風に晒された『とちぎや』で「おとうふ」を買って帰るというのも一興である。

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栃木屋豆腐店 千葉県館山市那古1145

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 川越は都心からも近く、しかも小江戸などとして観光客にも人気がある。ただし恵まれていると言っても、同じくらいの都市は多いわけで、「恵まれている」だけじゃなく「観光都市として努力している」街なのだろう? そして観光という面から鑑みると、当然古きよき街並みが最大の目玉で、とうぜんその努力は連休初日に歩いていても、そこここに感じられた。また商店街が元気に営業していなくてはいけない。つまりシャッター通りでは、ダメだということ。その点でも川越の街は楽しいのだ。そしてそこにプラスするのが「うまいもん」である。
 私が旅をするに必ず押さえる「うまいもん」の要は豆腐である。うまい豆腐屋があれば、その街は間違いなく文化的にも、また観光的にも上質である。と、川越で見つけたのだ「うまい豆腐」。これが半端なうまさではない。関東でも随一のうまさかもしれない。

 川越に喜多院という古刹がある。その古刹の脇道を通り、大通りに出る手前に古めかしい豆腐屋を見つけた。それが「市野豆腐店」である。最初入ったら男性がひとり店番をしていて、「豆腐もって帰れますかね」と聞くと、帰宅までの時間を聞き、買うのは帰りにするように言ってくれる。「氷は用意しますけどね」とのこと。
 そしてさんざん歩き回って、もういちど店に入ると、こんどは女性がひとり。値段表を見て「ごま入り飛龍頭」(700円)と「もめん豆腐」(たぶん140円)2丁を購入した。そしてそのとき「辛子いりますか?」と聞かれたのだ。

「川越では豆腐に辛子なんでしょうか?」
「そうですね。辛子をつけますね。よそはわかりませんが、冷たい豆腐には辛子なんです」
「驚きましたね。埼玉では辛子をつかうんですね」
「いえいえ、川越だけかも知れません」
 当然、辛子もいただいた。

 帰宅して、風呂上がり、半丁食べた冷や奴。これが絶品、うまい。大豆から出てきたのだろうか甘味があり、トロっと口の中でつぶれたときに旨味が浮き、広がる。これはすごい豆腐である。京都でもこれほどの豆腐は少ないだろう。しかも値段からして特別に造った高すぎるもの(近年やたらに高くて御託の多い不愉快な豆腐が多くてこまる)ではなく普段着の豆腐。これが100円代で手にはいるなんて川越人の幸せなことよ。うらやましいな。
 なにもつけないで一口、しょうゆをつけて一口、そして辛子をつけて一口。個人的には「市野豆腐店」のものならしょうゆだけでいい。でもショウガがあってもいいのだが、辛子をつけてうまいとは思わなかった。
 よく考えてみると、たとえば江戸時代に豆腐をしょうがで食べるなんて難しいのではないか? ショウガは秋に種ショウガをうめて、初夏に新ショウガを取り、秋には根ショウガを収穫する。それを乾かして貯蔵してもかなり高いものではなかったか? これからすると粉に出来る辛子は使いやすい。これは調べてみなくては。

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川越のれん會
http://www.koedo-noren.com/month-shop/

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 墨田区押上から来たので十間川を渡り、そのまま川が横十間川と分かれて、その東側はもう区が変わって江東区。南に下がると江戸時代より「萩寺」として親しまれた龍眼寺がある。その角を東に歩くとあるのが『小川屋(小川豆腐店)』なのである。間口の狭い奥に女将さんらしい女性がいる。そこにボクが足を踏み入れて「豆腐と納豆を買って歩いています。それが趣味なんです」なんてわけのわからないことを言いうのであるから迷惑だっただろうな。
 その清潔至極な店内は微かに大豆を煮たときの香りがする。お勧めを聞こうとするよりも先に目に入ったのがパック詰めされた寄せ豆腐である。これが3つ並んでいる。まずこれを1つと、木綿豆腐1丁、あとは「大平納豆」を分けて頂く。その注文するときの女将さんのテキパキとした仕草がいいではないか。
 そしてまず「寄せ豆腐」を肴に晩酌となる。「秋深し 未だにアオマツムシの 声高き」と季語不明の俳句を作りながら生醤油で掬い食うこの「寄せ豆腐」が淡麗ななかに甘味があり、そして大豆の香りがフワリ。これは180円の価値有りではないか、見事である。
 そう言えば、亀戸天神に龍眼寺とその昔はさぞや美しい風景がここにあったのだろう。また寺があるならうまい豆腐があるというのも「これ道理」ではないだろうか。

天神を 見ずともよしの 寄せ豆腐

 とまた季語無しの俳句を作る、五十路男なりけり。

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小川豆腐店(小川屋) 東京都江東区亀戸3丁目30-18

 食のパラダイスである築地場内・場外はにぎわって有名であるが、晴海通りを挟んで6丁目にはそのバックヤードがあるのをご存じだろうか? 仲卸や野菜商、また幟の店などがひっそりと店を構えている。そしてここに築地の隠れた名店としてあるのが小林豆腐店である。
 一見なにげない豆腐店に見える。値段も「手造り江戸豆腐」「極上絹豆腐」ともに160円、「江戸おぼろ豆腐」210円である。他には絶品の湯葉もあり、当然揚げやがんももある。
 使用する大豆はフクユタカ、本にがりを使っている。豆腐には淡い甘みがあり、硬さも絶妙である。豆腐、湯葉と味わい、値段の安さからもっともすぐれた店である。
 角にある店で豆腐を買う間にも、次々に来るのはほとんどが料理屋さんやプロ達。さすがにプロの嗅覚に脱帽する。

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小林豆腐店 東京都中央区築地6丁目8-5

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 いや、なんとも驚いたのは店の位地と造り、そしてこの店主親子である。真横にあるスーパー「高田屋」で「おいしい豆腐屋ありませんか?」と聞き、教えてもらって店の前に来たら、ちょうど出てきたのがしかめっ面のオヤジさんである。
「あの、豆腐を買いにきたんですが」
 外観のいかにも仕舞た屋風なのに気後れしておずおずお願いしたのだ。
「うちの豆腐はうまくないよ。やめた方がいい」
 いきなりこんなことを言われたのは初めてである。では強面なのかというと別に真顔に見える。
「どこまで持って帰るの。東京、うまくないからやめといた方がいいな」
 そこに娘さんまで登場して
「そうそう」

 オヤジさんが脇の部屋にいなくなったかと思っていたら、
「うちじゃね、これがちょっとはいいかな」
 皿に厚揚げをのせて持ってきてくれる。
 この一枚を食べて驚いた。表面の香ばしさはもとより地の豆腐がいいのだ。

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「あの厚揚げと豆腐を下さい」
 お願いすると、娘さん。
「厚揚げはだめだよ」
 なにがダメなんだろう。
「厚揚げはね。持って帰っている間に水が出るの。だからうまくない」
 それではと豆腐だけ1丁買って帰る。この豆腐が渡された途端に持ち重りがする。
「ありがとうございました」
 と支払ったものの幾らだったのだか忘れてしまった。でも非常に安かったのだ。
 帰り着いて酒の肴はこのドデカイ木綿豆腐である。確かに今時の甘味のある豆腐よりも、豆腐屋さんが昔から造ってきている淡麗な味わいの豆腐だが、水がいいのだろうかこの大きな豆腐を平らげても飽きが来ない。残念なことに当日は富士も隠れていたことだし、また河口湖町へ、そしてまたまたあのオヤジさんに会いに行こうかな? 


中村豆腐店 山梨県南都留郡富士河口湖町船津3850-4

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