カレー図鑑: 2006年11月アーカイブ

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 夜はほとんど糖質を酒以外からはとらない。これが朝ご飯をおいしく食べるコツだと思っているのだ。こうすると朝、7時前後にいちばん腹が減るのだ。それでも今日はそうも行かないだろう。初めての足立市場に来ている。少し歩いてうまそうな店でも探すべきだろうし、またそんな店があるとは限らない。
 と、午前7時過ぎに市場に入った途端目の前にあったのが数件の食堂だ。
 そこに一際目立つ、しかもほどよく昔風の『椎橋食堂』と染められた暖簾が目に飛び込む。とりあえず、腹の虫を抑えるのもいいだろうと入ってみた。入って左の6人がけのテーブル2つ、奥に4人がけが1つ。入って右が厨房で厨房の入り口に向かって小さなカウンターがある。ここには4〜5人座れそう。
 先客はカウンターと大テーブルにひとりずつ。奥の4人がきに座り、壁のメニューを見る。「舌代」というのがなんとも市場らしくていい。そして見つけたのが「あいかけ」というメニュー。築地で「あいがけ」というとヤハシとカレーに決まっている。ここでもそうなんだろうか? と聞いてみると牛煮込みとカレーだという。これは珍しい。
 注文してほどなく出てきたのが、右にカレー、左にコンニャクたっぷりの煮込み。端っこに真っ赤な福神漬けとせん切りキャベツというのが可愛らしい。そして煮込みより少し大目の、このカレーがうまい。そして煮込みだが、こちらは残念。味わいが薄い。この薄いのは多すぎるコンニャクのせいだ。食感としては面白いのだが、睡眠不足、しかも慢性疲労の身には塩分が足りない。
 これでは腹ぺこの早朝には寂しい。これなら単純にカレーが良かったんだと後悔する。またお勧めのメニューがあって、これが煮込みや塩焼きで魅力的、他には鮪の刺身定食もあったわけだ。
 この『椎橋食堂』の「あいかけ」だがどうも好き嫌いがでそうだ。パキっとしっかりした味つけを早く起きて遠出した身には欲しいところ。そうなると煮込みの味わいが中途半端に感じられる。
 味わいからすると少々落胆を感じたが、これはとにかく足立市場にこなくては食べられない? せっかく千住まで来たのだから、そこにしかないものをというなら、この珍品はお勧め。ちなみにこの「あいかけ」はカレーの一変種と考えた。

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