早朝6時半、飛騨高山陣屋前の朝市は店が並び始めているところ。そんな朝市に大きな土瓶を運ぶ女性がいる。その女性が出てきたのが、どうも食堂らしい建物。赤かぶや野菜などを買ってから、道を渡るとまだその店はやっていないという。仕方なく宮川の朝市を見て、また陣屋前までもどってきた。
その陣屋前の『細江屋』で朝食をとる。朝市の店にお茶を配達しているところから比較的観光地的な店ではないとみて入ったのが正解であった。
高山ならではの落ち着いた店内。決してとってつけたような民芸調ではない。品書きも、麺類が500〜700円、定食も「ほうばみそ定食」は確か1500円であるがそれ以外は手頃である。
店に入ってテーブル席を避けて、小あがりに落ち着く。
品書きを見て、朝定食800円と煮いか、家人は「飛騨牛の肉うどん」700円、太郎は「てんぷらうどん」700円、姫様が「ざるそば」。
煮いかは店の方に「どんなものですか?」と聞いて「イカを茹でたものです」と言うので好奇心から注文したのである。これが後日調べて長野県、岐阜県などで塩鰤、塩いかとともに重要な伝統食であるのが判明する。正月、なかなか庶民の手に届かない塩鰤に「せめて煮いかでも」といった存在であるという。
朝定食はいたって簡素であるが甘めの煮つけなど味がいい。肉うどんも、そしてつゆの味わいも上々で、なかなか満足至極な朝食となった。
「煮いか」は岐阜長野などで普通に見られるもの。本来は年取り魚として食べられたもの
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
八王子市「とんかつ大國」