中央沿線には、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪と魅力的な街が続いている。どの街にも古本屋、活気のある商店街、また曰くありげな個性的な喫茶店などがある。中でも比較的足が向かないのが阿佐ヶ谷である。これは古本屋がないだけのことで、すずらん通りなどは魅力的。
そのすずらん通りを歩いていてあまりの空腹感から飛び込んだのが『蘭花』。この店、驚いたことに店の横で鯛焼き、たこ焼きを売っていて、たぶん腹ぺこじゃなければとても入る気にならなかったろう。
その店内にはオバチャンがひとり。まだ店を開けたばかりの夕方5時過ぎのことである。ラーメンは食べたいと思うものの、あまりに腹が減りすぎて「飯」が食いたいという欲求が強すぎる。そこにABCの定食。あんまり品揃えなど見ないでBにする。これはざく切りキャベツいっぱいの焼き肉、たくわん2切れ、オマケのコロッケ、中華スープ、ご飯で750円也である。ご飯はこれで並盛り。大盛りにしたら凄いだろうな。
この焼き肉、やや脂が薄く、オヤジ向きである。そして味つけは甘口。この甘口がご飯にあう。またざく切りキャベツもソースをザブリと注いで合いの手によろし。コロッケ、たくわんはありきたりながら中華スープはなかなかうまい。これならラーメンもうまいだろう。阿佐ヶ谷『蘭花』腹ぺこオヤジにありがたき店である。
杉並区阿佐谷南1の13の4
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