沼津千本「多津家」半ちゃんラーメン

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 沼津生まれ、沼津育ちの飯塚さんは「沼津の味の案内人」のひとり。その飯塚さんお勧めの店が今回の「多津家」なのだ。
 沼津魚市場と道一つ隔てたところには問屋さん、市場の事務所、そして無数の魚屋、乾物屋、肉屋が密集している。そこは観光客が押し寄せる寿司屋、飲食店も多いのだが、地元の人や市場関係者しか行かない穴場的な店も当然だがあるのだ。その一軒が中華の「多津家」である。非常に細い路地の奥にあり、とても観光客では見つけられないだろう。ただ、市場周辺を歩いている地元の方に聞くと間違いなく教えてくれる店。
 薄暗い路地を入ってたどり着く「多津家」はいたって普通の中華料理店である。そこでは市場関係者が炒飯や野菜炒めなどで新聞を読みながら朝飯を食べている。市場に隣接するので焼き魚などがあるのがこの店の特徴かも知れない。
 この店で飯塚さんおすすめなのが「半ちゃんラーメン」である。これは神保町の「伊狭」、「ラーメンさぶちゃん」でもお馴染みのもの。そして出てきたものがラーメンが「伊狭」の味に似ているのだ。飯塚さんは学生時代をお茶の水で送っている。てっきり、この味わいに「伊狭」でも思い出しているのかと思ったら、「半ちゃんラーメン」は「多津家」で初めて食べたのだという。
 典型的なしょうゆラーメンが「チャーシュー、メンマ、なると」の具が揃うことであるとしたら、それに近いもの。「なると」が珍しいことに「赤い蒲鉾」に取って代わっている。でもスープは鶏ガラに少々煮干しか、海産物の旨味が加わっているものでまさに浅草「来々軒」や初期のラーメンと同様のもの。まあ、取り立ててうまくもないが、この平凡さゆえに「また食べたくなる」というのも神保町「伊狭」と似ている。

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飯塚さんの海の世界
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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このページは、管理人が2006年8月20日 08:38に書いたブログ記事です。

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