山手線は緑、総武線は黄色、中央線はレンガ色。これは大昔からの仕来り、決まり事なのである。それが遙か昔に山手線の緑は消えてしまった。今は車両に上品なラインとなって残るのみ。次は総武線。そしてまさかと思っていたのが中央線。このダサイ、野暮ったいレンガ色の車両がかわることはあるまいね。「まさか」と勝手に思いこんでいたふしがある。
それが8月になって東京駅で並んでいるとカメラをもった「いかにも」というヤカラを見かけるようになった。
彼らがホームで突然、声を掛け合うのだが非常に不思議な光景となる。
「あの、どこの方ですか」
「●●です」
「おたくは?」
「私は●●です」
それからの会話がなんなんだろうね? さっぱりわからない。
どうしてこんな人種が来るようになったのかと思って車掌さん(運転手さん?)に聞いてみた。
すると、
「中央線の車両がかわるんです。このオレンジ電車が中央線からは消えてしまうんです」
だって。「がーん」と衝撃を受ける。中央線はこのままでいいだろう。
そしてついに昨日、豊田駅で新車両を見たのだ。「ええ?」と言うくらい無個性な、味わいに欠けるデザインの電車を。これじゃ「中央線という個性が消えてしまう」。ほとんど徹夜続きの疲労困憊した脳天に怒りがこみ上げてきた。
「なんとか出来ないのか」
そんなときふとこのオレンジのラインの上に永島信二の絵をロゴとして使えば? とか滝田ゆうでもいいなとか思っているといつの間にか中央特快が走り込んできた。あとは熟睡。
あとあと調べてみると新車両は12月、すなわち今月からぼつぼつ登場して来るという。寂しいな、まったく。
このいかにも中央線らしい車両が
この無個性、無機質にかわってしまうのだ
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