ボクの旅が難儀であるのは、そのところどころの醤油や調味料を徹底的に買ってくるからだ。
ときに宅配便を使うが、それでも帰宅する手荷物は10キロを超えるなんてことがざらにある。
二月の日本海萩から山口市まではセトポンに迎えにきてもらった。
山越えの萩往還は雪が繁く降り、積もり、それで不思議に明るかったのだ。
山口市内に入って見事な日本家屋の、醤油蔵を見つけて、それが『ヤマコー』だった。
ここでセトポンにお願いして、道を引き返してもらって、買い求めたのが「なんでもござれ」、と「味付けぽん酢」だ。
これがなんとも味がよく、便利なものであったのだが、悔やんでも悔やみきれないのが、醤油を買ってこなかったことだ。
このときボクのバックには6本以上の醤油、ぽん酢が入っており、しかもいささか疲れ果てていた。
ぽん酢と味付け醤油がこれだけ優れているのだから、本丸ともいえそうな醤油もうまかろう。
なんだか『ヤマコー』の店内の画像を見ていても、また山口に行きたくなる。