湯島から御徒町まで歩くのは、ボクの大好きなお散歩コース。松坂屋で『まる赤』の干物の値段を見たり、アメ横を覗いたり。そのとき通り過ぎるのが、スタンドカレーの店に毛が生えたほどの造りの「デリー上野店」である。
実はこの店の正式な店名は今回初めて知る。過去に2,3回入っているのだが、「まずい」という印象が残っているだけ。そこでほぼ15年くらいぶりに(前に入ったのはいつ頃だろう覚えていない。この年になると、年数がわからなくて困る)はいる。やっぱり造りはいたって庶民的である。これでいちばん安いのがインドカレーの800円というのがアンバランスだな。
さて、今回もインドカレー。ここのはどろっとしていなくてスープ状。そこに小島を作るように鶏肉、ジャガイモがあり、粒状のものはカルダモンだろうか?
そう言えば、これどうやって食べるんだっけ。まあご飯にかけながら食べる。イギリス風のものはスープに旨味があり、それはまさに「スープ」なのだが、ここのはまさにインド風。スープは香辛料を炒め溶かし込んだもの。だから辛いものの旨味は薄い。すなわちここで味わえるのは香辛料そのものの、と言えそうだ。そこにやや硬めの鶏肉があって、付け足しのようなジャガイモ。
最近インド料理の店が都内にもどんどん増えてきている。その多彩さからすると、この「デリー」はややもの足りない。でもこのような香辛料の辛み、組み合わせの妙を味わうのもときにはいいものだと、今回再認識する。
デリー上野店 東京都文京区湯島3-42-2