東京都日野市『三福食堂』のラーメン

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 日野市は人口こそ17万人と少ないものの、大企業の研究所や工場が多く日本でも中規模の市なのである。それなのにYAHOO電話帳で調べる限り「食堂」というものは16軒しかない。ラーメン店28、ファミリーレストラン20よりも少ない。また驚いたことにスナック75、居酒屋69と言うのも不思議な話である。これはどうも飲食店の専門店化が進んでいるせいだと思われるのだ。
 まあボクは統計学というものに疎いので数字を上げても仕方がない。でも大好きな食堂が16軒ならがんばれば全部回れそうでうれしくもあるのだ。
 そして肥満防止(防止ではなく、これ以上太らないため)のサイクリングで見つけたのが『三福食堂』なのである。甲州街道から日野台に向かっての道路は広い割に静かなだ。店の前にサンプルを入れる陳列台。そこには人形や置物が所狭しと置かれている。素人考えながら、せっかくなのだから品書きでも立てて置いたらいいのに、と思ってしまう。
 やっと見つけて、そこには営業中の札が下がっている。嬉しくなってさっそく自転車を止めると店の脇にいた老夫婦が慌てて店内に入る。店内は奥に座敷のようなもの。手前にテーブルがあり、いたって不思議な配列になっている。品書きは多く、丼物はすべて揃っているし、カレーもある。定食に「タイカス(アラスカメヌケの粕漬け)」とあるのも古い食堂の特徴なのだ。またこの店に野菜炒めなど中華の料理はなく、洋食のオムライスもない。チャーハンとカレーは洋食と中華というのではなく、食堂として必須だから置いてあるといった感じがする。この品書きを見て、どうもここの店主はいわゆる食堂で修業したのではなく、日野市ならではの企業脱サラ組ではないのか? と勝手に思ってしまった。『市場寿司 たか』の渡辺さんによると日野台、大坂上などには日野自動車に勤めていた人で食堂や居酒屋を始めたという店が少なくないという。
 さっき店の脇でいた老人が注文を聞くと厨房に入った。その仕切には皿が並び、作り置いた物を選ぶことも出来る。残念ながら午後も遅い。今回はラーメン550円に決める。
 火を落としてしまっていたようでなかなか出来上がってこない。やっと来たのが鶏ガラ醤油味のスープ、チャーシュー、メンマ、練り製品のなるとのトッピング、非常にオーソドックスな浅草来々軒もかくやというもの。スープは明らかに鶏ガラだろうが、そこに微かに魚のイノシン酸の旨味がある。味わいが軽いのは味の素などを適度に使っているためだろう。とても好ましいスープですするとジワリと旨味を感じる。麺は細めの縮れ麺。チャーシューが軟らかくてうまい。ボクとしては肩の力が抜けた普段着のこんなラーメンがとても食べたくなる時がある。どうもこの手のラーメンに最近とても惹かれるのだが、これは年のせいだろうか?
 店の感じもラーメンの味わいもとても好ましい『三福食堂』。こんどは定食を食べに来るのだ。

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三福食堂 東京都日野市日野台4丁目11-8


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コメント(5)

残念ながら廃業いたしました。

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本当に残念です。
これでまたひとつ日野市に個人営業の食堂が減ってしまったんですね。

今年は三福、角福食堂、ホームラン軒、杏花飯店と閉店。

ホームラン軒は繁盛していたのに最悪の悲劇で幕を閉じました。

みちのくという名店の誕生が最近の朗報です。

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みちのくという店は知りませんね。
居酒屋ならわかりますけど。

おそらくその居酒屋がやっているランチです。

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このページは、管理人が2006年9月17日 20:52に書いたブログ記事です。

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