白いご飯にのせて食べて、これはなんだろうね? 首を傾げて、また白いご飯にのせてぱくり、またぱくり。
まことにうまいんだけど、「普通の金山寺味噌との違いを感じさせるもの」がわからない。その正体はするめ(スルメイカを干した乾物)と昆布(こんぶ)なんだと判明したのは、二口目だ。
するめの渋みは、たぶん甘味を強くするアルギン酸なんかではないだろうか? 全体を包みながら、続くんだけど味わいを大人びたものにしている。
食べながら宮崎県のそば焼酎「八重桜」を飲むと、これがまたまことにいい。
松江と言うところは日本有数の観光地である。ところがお土産といったら和菓子かシジミの佃煮、あごちくわしかない。これからの松江の未来を考えるにもっと食のコンテンツを広げる必要性があるのだけど、これもなんか素晴らしいね。
そんなことを思いながらパッケージを見直すと、これが最低だ。せっかく松江市の老舗醤油屋でありながら表に松江の文字がない。他県人が買って帰って、その人に対して思いやりがないと思う。
例えば念願かなって松江に旅行に来た。それで『米田醤油店(建物が素晴らしい)』の「天然もろみみそ 海幸」を買ったのに。確かに「松江で買ったんだ」というお土産としての喜びを感じさせるものがなにものもない、これはダメだな。
ボクだったら表に松江城のイラストをのせて、松江名物といれる。これなんか岩手県の「盛岡納豆」を見習ってほしい。たぶん地元にしか売れなくても、これくらいのオシャレ心は必要なのだ。
『米田醤油店』さん、地味な商品だって旅人が買うということを考えて頂きたいね。
米田醤油店 島根県松江市東本町3の58
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