一仕事終えた築地場内、どこで朝ご飯を食べようか、迷いに迷った。
連れは「うまい魚が食べたい」という。でも「かとう」は満席、「高はし」は値段的に無理。
行きくれて、困ってしまい。「こういうときには“つきじろう”」だと思ってケータイ。
実を言うと現在6時前、つきじろうさんと通じてから「そうだ今日は土曜日で、まだ早朝だった」と反省する。
「起きてました?」、「大丈夫起きてます」。こんなやりとりの後に、つきじろうさんが「魚のうまい店」としてすすめてくれたのが、なんと「小田保」なのだ。
この店ののれんにはしっかりと「とんかつ」の文字。
過去に入ったことがあるはずだけど、記憶に残っていない。
しかも「おいしい魚が食べたい」とお願いしたはずだ。
おそるおそるお隣の寿司屋の行列をかき分けて店内に入る。
壁の品書きを見ると、ロッケやとんかつが主に思えるけど、確かに「あじたたき」「あじ酢」や「まぐろぶつ」があるではないか。
ということで「あじのたたき、まぐろぶつ、ごはんとみそ汁」を注文する。
まずはご飯とみそ汁がきて、そこに「まぐろぶつ」。
この「まぐろぶつ」がすごい。赤身なのだけど、口に放り込んだら旨味が強い。しかも甘味があるのは脂が均質にまわっているためだろう。
白いごはんのうまさに感激し、みそ汁の新鮮さに感激していたら、「あじたたき」がやってきた。
マアジはたたいているのではなくごく細く切っている。
ここに白ネギとミョウガ。
白ネギというのが東京風でいい。
このマアジの脂ののりが素晴らしい。
連れが「島根定置のマアジと比べると落ちますね」なんて言うが、これはこれでうまいのである。
支払ったのが1450円なのだけど、2000円以上の価値がある。
しかし返す返すも“つきじろう情報”は正確無比。
魚の豊富な地方から上京してきた連れが、やたらに「小田保」の料理に感激していた。
場内を案内したボクの鼻も高々なのだけど、すべてつきじろうさんのお陰です。
つけ加うるに早朝から起こしてしまって「すまん、すまん」。