納豆図鑑: 2009年11月アーカイブ


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非常にときどき、思い出したように買ってしまうものに「塩納豆」がある。
「塩納豆」は東北などで作られるもので「麹納豆」とも「納豆ひしお」と呼ぶ地方もあるという。
納豆と麹を塩味で漬け込んだものである。
納豆の味がして、麹の甘さがあり、納豆ほどは粘つかない。

初めて買ったのは初めての東北日本海の旅であったはずだが、メモが出て来ない。
そのときのペッケージすら覚えていない。
最近でも、数年に一度は買っている。
たぶん、同じ店のものであると思う。

改めて、作っている店の名を見たし、改めてこれは納豆なのだろうか?
なんて歴史を調べてみた。
実は「塩納豆」とは大徳寺納豆、浜納豆などの大豆を塩で発酵させて、乾かしたものをさす。
「寺納豆」ともいうもので、京都とか静岡県で作っているもの。
でもあちらは中国から鎌倉時代に伝来したもので、今回のものはもっと東北の土着的な食品。
まったく別物だ。

資料を探していると意外なところにあった、10年ほど前の雑誌「サライ」に見いだしたのだ。
納豆を作り、塩味をつけ、甘酒(麹を発酵させたもの)と合わせて切り昆布などを加えたもの。
ここから若干また発酵させる。
やはり東北らしい土の匂いのする食品である。



これが、ごはんに合うのだ。
ほどよい塩味で、納豆のうまさがあり、麹の甘さがほどよい。
納豆よりもさらっとして粘つかないから食べやすいのもいい。
この塩納豆、ご飯なくしては意味のないものと思えたが、別の食べ方もあるのだろうか?

加藤敬太郎商店 山形県酒田市十里塚字村山北73の3


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