洋食: 2007年2月アーカイブ

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 浅草、千束と無駄歩きして馬道通のあまりの喧噪にはっきりいって嫌になってしまった。そこで唯一、へんてこりんな、そして味があるなと思ったのが「洋食 大木」である。
 出来れば日本堤の天ぷら屋で遅い昼食を食べたいと思っていたのが、あいにく定休日。それで北に歩き、南千住まで足を伸ばすのか、南に下がって、すぐ帰ってしまうのか、考えあぐねて結局浅草までもどることにした。
 遅い昼食は帰り道の「大木」でとることにする。店の前に来る。この真正面からの店の佇まいがなんともいい。臙脂と白の日よけ、その下に鉄の棒が半円を作り、そこに白に黒文字の短い暖簾。「大」の文字がまっぷたつに割れてしまっている。

 脇にある品書きも手頃である。とんかつ定食850円というのを見て、引き戸をあける。あけた途端に目に飛び込んできたのが立川談志の色紙。よく見ると談志一門の写真、野末珍平も見える。紙焼きの写真があちらこちらにあって、とにかく立川談志、立川談志が並んでいる。

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 中に立川談志の短冊があって
「豚カツは薄くないと不可ない」
 と読めるんだけどどういう意味なんだろう。
「豚かつは薄くないとうまかない」と読むべきか。
 店を見回しているうちに「とんかつ定食」じゃなくて、オムライスが食べたくなってきた。

 と、そのときテーブルに大判写真がどさりと置かれて、オヤジさんが唐突にいろいろ説明を始めてくれる。なんとかオムライスを注文するが
「これが聖天様」だとか「小石川植物園の雪吊り」だとか写真の説明をしていたいらしい。

 そして出てきたのがいかにも不思議なケチャップ模様のオムライス。ケチャップのどろどろ感が不気味であるがポテトサラダが脇について懐かしい雰囲気を漂わせている。

 まあ味の話は置いておくけど、親子丼にカツ丼、カレーライスにラーメンもある昔ながらの食堂で、昭和にもどってしまうのも楽しいだろう。

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東京都台東区浅草5-45-13

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