納豆図鑑: 2007年1月アーカイブ

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 岩手銀河プラザにあったその名も「盛岡納豆」。まあ名前も地納豆らしくて魅力的だが、そのパッケージにある文字に惹かれる。
「大正10年盛岡高等農林教授村松博士指導 日本初 工業化第1号納豆」とある。盛岡高等農林とは彼の宮沢賢治の母校ではないか? またここにある「工業化」という文字が面白い。今時は手作りを売り物にするのはあるが、「大正時代」というのと「工業化」という文字でより素朴に感じるから不思議だな。
 納豆としてはタレなしの庶民的なものである。味わいもそれほどに傑出しているようには思えない。でもこの岩手山とも思える山、そして擬宝珠の橋という古風な絵柄とで地納豆としての魅力大。

丸勘商店 岩手県八幡平市松尾寄木12-1-25

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 納豆の名に「末廣丁」とあって、そして日本橋なら、きっと日本橋での老舗納豆屋に違いなしと思う。ちなみに古くは「丁」は「町」と同じ意味合い。両用されていたのだ。また日本橋で「末広」というと「人形町 末広」も思い浮かぶのである。話はどんどん横道にそれるが、日本橋の人形町が未だに人の歩く街なのに対して、箱崎はまるで近未来の非人間的な“ケース”とも言えそうだ。そこにはいろいろな機能を納めてはいるが人のよりどころがない、そんな対比がこの狭い地域に見られるのが皮肉な感じである。
 その箱崎に近い浜町に「光食品」はある模様だ。ここは言うなれば製造会社であって、小売りはしていないんだろうか、もししているなら買いに行きたい。そんな素朴なパッケージである。だいたい「末廣」で「扇」の絵なんてわかりやすくて微笑ましい。
 中身はいたって良くできた納豆であった。納豆菌が作り出す旨味もあり、豆の旨さも感じられる。また芥子はつけているがタレなしというのがいい。

光食品 東京都中央区日本橋浜町3丁目8-4

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