納豆図鑑の最近のブログ記事

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福島県会津若松周辺での「ひしょ納豆」に近い物だと思う。納豆を糀と合わせて糀菌で再発酵させたものを「ひしょ納豆」というが、これをヒントにして作ったものだろう。
ご飯にも、例えばビールや日本酒にも合う。いい味だ。パッケージがまた可愛らしいのも、私好みである。


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非常にときどき、思い出したように買ってしまうものに「塩納豆」がある。
「塩納豆」は東北などで作られるもので「麹納豆」とも「納豆ひしお」と呼ぶ地方もあるという。
納豆と麹を塩味で漬け込んだものである。
納豆の味がして、麹の甘さがあり、納豆ほどは粘つかない。

初めて買ったのは初めての東北日本海の旅であったはずだが、メモが出て来ない。
そのときのペッケージすら覚えていない。
最近でも、数年に一度は買っている。
たぶん、同じ店のものであると思う。

改めて、作っている店の名を見たし、改めてこれは納豆なのだろうか?
なんて歴史を調べてみた。
実は「塩納豆」とは大徳寺納豆、浜納豆などの大豆を塩で発酵させて、乾かしたものをさす。
「寺納豆」ともいうもので、京都とか静岡県で作っているもの。
でもあちらは中国から鎌倉時代に伝来したもので、今回のものはもっと東北の土着的な食品。
まったく別物だ。

資料を探していると意外なところにあった、10年ほど前の雑誌「サライ」に見いだしたのだ。
納豆を作り、塩味をつけ、甘酒(麹を発酵させたもの)と合わせて切り昆布などを加えたもの。
ここから若干また発酵させる。
やはり東北らしい土の匂いのする食品である。



これが、ごはんに合うのだ。
ほどよい塩味で、納豆のうまさがあり、麹の甘さがほどよい。
納豆よりもさらっとして粘つかないから食べやすいのもいい。
この塩納豆、ご飯なくしては意味のないものと思えたが、別の食べ方もあるのだろうか?

加藤敬太郎商店 山形県酒田市十里塚字村山北73の3


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 大学1年生の夏休み、ボクの実家に幼なじみが大集結。そろそろ大人の階段を上り始めたはずなのに、その会話というのが「山口百恵と桜田淳子はどっちが可愛い」というものだった。友人のKFは「桜田淳子では●●がかけない」なんて卑猥なことを言うし、対するTなど「山口百恵は足が太い」と、当時の18、19歳は本当に子供っぽかったものである。ちなみにボクはその当時から流行に着いていけない異端児であって、いちばん好きな芸能人が梶芽衣子だったので会話の外にいた。この山口百恵と桜田淳子がその当時を代表するアイドルであって、このつまらない会話は実に熱をおびたものだったので今でも覚えているのだ。
 それから幾年月、人気も下降気味の桜田淳子が秋田音頭を歌っている光景をテレビで見たのである。このとき彼のアイドルが秋田県出身であることを知り。それ以来、思わぬ時にぜんぜん好みでもないアイドル、桜田淳子の秋田音頭が頭に浮かんでくるようになったのだ。

 その秋田音頭の歌詞が「秋田名物八森ハタハタ、男鹿で男鹿ブリコ、能代春慶、桧山納豆、大館曲げわっぱ」というもの。
 この「ハタハタ」「ブリコ」はともに標準和名のハタハタの身と卵巣を分けて唄ったものか? とにかく秋田名物の第一番はハタハタというのがわかる。あとは工芸品で、桧山納豆だけが農産物加工品。しかし納豆が秋田名物の代表とはね、と秋田県の土俗性に打たれる気もする。

 さて、その桧山納豆であるが、先週、有楽町交通会館でもいちばん暗いイメージの秋田物産館で見つけた。とうぜん頭の中には秋田音頭が流れてきており、目の前にあるのが桧山納豆なのだから「地納豆愛好家」としては買わざる終えない。
 見た目は見事な藁苞1本。中を開けると藁に直に納豆がくるまれている。タレ、からしなどはなく、生醤油で食べることになる。
 このやや黒褐色に近い色合いの豆が納豆菌の粘りで強固にくっつきあっている。これを我が家自家製の納豆専用太箸で練りつける。ねるほどに箸はより重くなり、納豆特有の匂いが立ってくる。練りながら、少しずつ生醤油をたらし込むとやや箸が軽くなり、糸が泡ぶく状に変化してきて、この辺りが食べ頃である。
 すすり込んだ大豆は硬からず柔らかからずほどよい甘味があり、納豆菌の匂い(風味)が強い。製造するに納豆菌を振りまいているのは現代風であるが、その菌の増殖を藁で包むことでより倍加させているのだろう。旨味が強く、納豆菌の作り出す複雑な味わいが楽しめる。これがどれほどの量作られているのかわからないが「地納豆」としては名品であることは間違いない。

14代目西村庄右衛門 秋田県能代市桧山字桧山町19-1

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 これはこまった納豆である。製品名が納豆で、他にはなにもない。「静岡県産」というのはフクユタカという大豆の産地が地元のものを使ってるんだぞ、と入っているわけで、この納豆なんと呼べばいいのだろう。まったくこのような納豆業界の体質には呆れかえる。なんでもいいから製品名を考えて欲しいな。
 八王子の「元気納豆」、千葉県舘山の「菜の花納豆」、「おかめ納豆」なんてのもピンとくる名前で、こういう名称が納豆にだって必要なんだよな。
 まあグチは置いておくとして。この納豆は静岡県沼津市戸田の小さなスーパーで買ったもの。熱海市で作られていて、たぶん地納豆なんだろうな。(熱海の地納豆だったら「お宮納豆」なんて笑えそうだ)
 値段が安いせいか味は平凡だし、パッケージも地納豆としては失格。買って残念なものであった。

マルタヤ食品 静岡県熱海市上多賀530-4

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 福島県いわき市近辺のいたってありきたりなスーパーで購入したもの。中身はいたって平凡なものであるが、味はよい。パッケージからしても地納豆として魅力を感じるのだ。
 またこの「会津高田納豆」のホームページに「雪見漬」という納豆に麹をいれたものが出ている。これ食べてみたいのだ。どこで手に入るんだろう?

会津高田納豆 福島県大沼郡会津高田町字高田甲914
http://www.nitta-syouten.com/

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 岩手銀河プラザにあったその名も「盛岡納豆」。まあ名前も地納豆らしくて魅力的だが、そのパッケージにある文字に惹かれる。
「大正10年盛岡高等農林教授村松博士指導 日本初 工業化第1号納豆」とある。盛岡高等農林とは彼の宮沢賢治の母校ではないか? またここにある「工業化」という文字が面白い。今時は手作りを売り物にするのはあるが、「大正時代」というのと「工業化」という文字でより素朴に感じるから不思議だな。
 納豆としてはタレなしの庶民的なものである。味わいもそれほどに傑出しているようには思えない。でもこの岩手山とも思える山、そして擬宝珠の橋という古風な絵柄とで地納豆としての魅力大。

丸勘商店 岩手県八幡平市松尾寄木12-1-25

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 納豆の名に「末廣丁」とあって、そして日本橋なら、きっと日本橋での老舗納豆屋に違いなしと思う。ちなみに古くは「丁」は「町」と同じ意味合い。両用されていたのだ。また日本橋で「末広」というと「人形町 末広」も思い浮かぶのである。話はどんどん横道にそれるが、日本橋の人形町が未だに人の歩く街なのに対して、箱崎はまるで近未来の非人間的な“ケース”とも言えそうだ。そこにはいろいろな機能を納めてはいるが人のよりどころがない、そんな対比がこの狭い地域に見られるのが皮肉な感じである。
 その箱崎に近い浜町に「光食品」はある模様だ。ここは言うなれば製造会社であって、小売りはしていないんだろうか、もししているなら買いに行きたい。そんな素朴なパッケージである。だいたい「末廣」で「扇」の絵なんてわかりやすくて微笑ましい。
 中身はいたって良くできた納豆であった。納豆菌が作り出す旨味もあり、豆の旨さも感じられる。また芥子はつけているがタレなしというのがいい。

光食品 東京都中央区日本橋浜町3丁目8-4

 まずはパッケージが偉い。左に名古屋城、黄に赤を混ぜて目をいるような色、そして文字が金赤なんである。これは「愛知県らしい」パッケージに違いない。愛知県津島市のヤマナカでこれを見つけたときはうれしかったな。これは間違いなく愛知の地の人が食べているに違いない素朴さがある。
 当然買って帰りました。1個95円。ビックリしたのは今時、タレも辛子も付いていないこと。本来、納豆は醤油で食うもの。それをかつお節風味やコンブ風味で「食うな」とでもいっているようだ。使っている大豆は大きめ。まあ、群雄割拠の納豆の世界では目立ったうまさとは言い難いが、愛知に来たら「まるあい」と言うんだろうか、「丸愛の糸引納豆」は買わねばなるまい。

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愛知県津島市のヤマナカで購入。95円
丸愛納豆 愛知県春日井市庄名町913

 大月は山国らしいこぢんまりした懐かしい雰囲気の町だ。その一角に「スーパー公正屋」を見つけて入ってみた。これは明らかに地元系のスーパーである。山梨の地卵を売っているのもありがたいし、また生鮮品の品揃えもがんばっている。
 そこに見つけたのが地納豆の「富士納豆」。このパッケージが素晴らしい。正面に富士山、手前に川が流れて橋が架かる。この川はなんだろね、また手前には満開の桜。この絵柄を見るだけでも千金の値あり。
 納豆も突出した味わいではないが「大月」の地納豆としてはいい味わいだ。ワシは大好きだぞ、「富士納豆」。 

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 我が記事に対して「P」さんから以下の情報を頂きました。
「大月ICのすぐ近くにある藍屋の隣にわらぶき屋根の大きな民家(重要文化財)の建物があるんですが、そこが製造元です。本陣跡で、明治天皇もここに泊まったそうです。その記念碑の隣にある記念碑は『瓔珞みがく』(ようらくみがく)の歌碑です。これは先々代の社長置塩奇(おしおくすし)氏が「少年よ大志を抱け」のクラークで有名な北海道大学OBで北大の有名な寮歌「瓔珞みがく」を作ったこと記念して建てられました。これはレプリカで本物は札幌の北大植物園内にあります。置塩氏は長く日本納豆協会の会長をしておられたそうです。富士納豆。大粒で大豆の味を楽しめますね。私も大好きです。」

富士納豆製造所 山梨県大月市大月町花咲93

 大手の納豆を我がブログから排除して地納豆だけを取り上げることにした。そんなことで都内で納豆を買うのはもっぱら豆腐屋となる。この納豆も亀戸の「小川屋」で購入した。
 パッケージが非常に今風なのでてっきり大手だろうと勘違いする。それほど製品名も地納豆らしくない。きっと地納豆ながら企業努力をして大手に負けるまいとしているのだろう。
「大平納豆」の名は墨田区大平の地名からくる。これなど四つ目通りにあって「四つ目納豆」というのと同じで非常に惹かれるところ大。これでパッケージが昔ながらのものだったらよかったのに。
 味わいはなかなかよろしい。

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太平納豆株式会社 東京都墨田区太平2丁目16-5 03-3622-5608

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